著作権等の第三者の権利について

オリジナルプリント.jpでは、お客様からお預かりした写真やデザインや、デザインツールを使用してお客様が作成・編集されたデザイン等を、
オリジナルTシャツなどのご希望のアイテムにプリントして提供しています。
その中で、著作権・商標権等の知的財産権や、肖像についての権利に関するご相談をよくいただきます。
第三者の権利侵害は思わぬところで発生していることがあります。以下にて説明いたしますので、ぜひご参考にご覧ください。

著作権とは

「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」を著作物といい、著作物の創作者を著作者と呼びます。
著作権とは、この著作物や著作者を保護する権利のことを指し、著作物を創作したときに自動的に発生します。
著作権は大きく2つに(著作財産権・著作者人格権)分けられ、さらにその中に様々な権利が含まれています。プリントに関わる権利としては、「複製権」(著作物を複製する権利)や、「同一性保持権」(著作物の内容を改変されない権利)などが挙げられます(もちろん、これら以外の権利は無視できるということではありません)。
著作物をどのように利用できるかは、著作権者だけが決めることができます。したがって、著作権者の許可を得ることなく、勝手に複製したり、改変したりすると、権利侵害として、著作権者から民事上の損害賠償請求を受ける可能性があり、また、罰金・懲役刑等の厳しい刑事罰を科せられる可能性もあります。

私的使用における著作権

著作権法の第30条には、私的使用のための複製について以下のように書かれています。


個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。


ここで一番のポイントは「使用する者が複製することができる」ということです。家庭内で私的使用のためにテレビ番組の録画や、音楽のダビングをすることや、有名キャラクターの似顔絵をご自身で描くといったことは認められています。つまり、家庭内で使用する本人が営利目的以外で利用するために複製行為を行なうのであれば複製を認めましょう、ということです。たとえば自分で着用するためにTシャツにご自身でペイント・プリントするのであれば合法です。
しかし、「使用する者」以外が行う複製は、基本的に私的使用目的であったとしても認められていません。たとえ私的使用目的であったとしても、弊社に第三者の著作物のプリント(=複製)をご注文頂いた場合、権利侵害に当たってしまうことになります。

パロディと著作権

某ブランドのロゴマークをモチーフにブランド名を改変したり、ロゴマークに手を加えたりするようないわゆるパロディ作品が巷で販売されているケースがあります。
パロディについて法律上定義はありませんが、著作権のうち「翻案権」や「同一性保持権」の侵害にあたる可能性があります。
翻案権とは、著作物の表現を翻訳・編曲・変形等する権利のことです。他人の著作物を素材として利用して新しいロゴマーク等を作成したとき、新しいロゴマーク等から元コンテンツの表現上の本質的な特徴を感得できる場合、すなわち元コンテンツをマネしたと判断できる場合は、翻案権や同一性保持権の侵害にあたると判断される可能性があります。

商標権

ブランドロゴなど商標登録されたデザインを使用することは、商標権の侵害になる可能性があります。またロゴ(特にイラストが付されているもの)には、著作権も発生している可能性がありますので、著作権についてもご注意ください。

肖像についての権利①人格権としての肖像権

人格権としての肖像権(以下、単に「肖像権」といいます。)について明確に規定している法律はありませんが、裁判例上、人は「みだりに他人に自己の容貌・姿態等を撮影・利用されない権利」を有していると考えられており、当人に無断でその人の肖像を利用することは、上記のような肖像権の侵害と判断される可能性があります。
肖像権は、有名人・著名人に限らず一般の方も有している権利です。有名人ではないからといって勝手に使用して良いということではありません。

肖像についての権利②パブリシティ権

アイドルやアーティスト、タレントやスポーツ選手などの有名人・著名人の肖像は、上記肖像権とは別に、商品販売等に用いられる顧客誘引力を有している場合があります。たとえば、ある商品のCMに有名人・著名人が出演している場合、当該有名人・著名人が出演していることを理由に、商品の売上が増加することがあります。
このような、有名人・著名人の肖像のもつ顧客誘引力を独占的に利用できる権利をパブリシティ権といいます。
したがって、有名人・著名人の写真や似顔絵を無断で使用することは、パブリシティ権の侵害にあたる可能性があります。

これまでに、知的財産権(主に著作権)や肖像についての権利について説明してきました。
とはいえ、例えば、同人系作品やアイドルの写真を使用した推しメングッズなど、権利者が明示的・暗黙的に使用を認めているケースもあります。また、著作者がすでに亡くなられ数十年が経過しているために権利が失効していることもあります。
弊社ではその全てを把握しているものではなく、また使用可否を弊社が決定するものでもありません。そのため、弊社では第三者の知的財産権の侵害の懸念があると判断したときは、権利者からの利用許諾が分かる書面等を提出いただいています。


どうか、弊社にプリントをご注文いただく際は、お客様自身にてその権利使用可否をご確認のうえ、またリスクの存在を十分にご理解頂ければ幸いです。

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